工房 Minakusi 心を動かされるなにかに出会う旅

写真:工房 Minakusi、杉村 遥奈(水金地火木土天冥海/プレス)
文:土村 真美(水金地火木土天冥海/バイヤー)

プリミティブで圧倒的な迫力と、流れるような繊細さを併せ持つ、
工房 Minakusiのアクセサリー。
文化、民族、国境を越えて、
その独特の感性を培うのはいつも、「旅」であるという。
工房 Minakusiの旅を追う。

  • 工房 Minakusi

    永井健一、英里夫妻によるアクセサリーブランド。旅で出会った民族のお守りやアンティークを、蠟引き紐で編み合わせる作風で根強いファンを持つ。
    H.P.FRANCEでは、2003年より水金地火木土天冥海にて取り扱いがある。

工房 Minakusi

永井健一、英里夫妻によるアクセサリーブランド。旅で出会った民族のお守りやアンティークを、蠟引き紐で編み合わせる作風で根強いファンを持つ。
H.P.FRANCEでは、2003年より水金地火木土天冥海にて取り扱いがある。

第1章
五感に届く旅=ライフワーク

第一章 五感に届く旅=ライフワーク

初めてインドに降り立ったのはカルカッタ。
ヤギの血を捧げる寺院の儀式を目の当たりにし、実感した神々の存在、大自然への畏敬の念。
南インドのマドゥライでは、極彩色の花文様に覆われたミナクシ寺院の荘厳さに吸い込まれる。
グアテマラ、ペルー。地上を見渡す太陽に捧げる民族衣装の弾けるような色彩感覚に、心が躍った。

第1章 五感に届く旅=ライフワーク

悪路の末に辿り着く、大自然の中に取り残された遺跡や壁画。それらに圧倒された瞬間に生まれる、日常を忘れさせる大きな感動。
見知らぬ私たちに「ハロー!」と手を振りながら無垢な笑顔を向ける子どもたち。ささやかな嬉しい出来事。
大きな感動、小さな喜び。それら全てが、旅だ。
旅は私たちのライフワークであると、口を揃える工房 Minakusiの健さんと英里さん。
もう旅を20年以上続けていても、相変わらず心が震え、五感を刺激される。
旅人のみが見知るもの、それは揺るぎない色彩感覚とバランス感覚、ある種の美意識のロジックであると思う。

悪路の末に辿り着く、大自然の中に取り残された遺跡や壁画。それらに圧倒された瞬間に生まれる、日常を忘れさせる大きな感動。
見知らぬ私たちに「ハロー!」と手を振りながら無垢な笑顔を向ける子どもたち。ささやかな嬉しい出来事。
大きな感動、小さな喜び。それら全てが、旅だ。
旅は私たちのライフワークであると、口を揃える工房 Minakusiの健さんと英里さん。
もう旅を20年以上続けていても、相変わらず心が震え、五感を刺激される。
旅人のみが見知るもの、それは揺るぎない色彩感覚とバランス感覚、ある種の美意識のロジックであると思う。

第1章 五感に届く旅=ライフワーク

第2章
旅=生業のきっかけ

第2章 旅=生業のきっかけ

チリを旅していた健さんは、現地で石研ぎ職人に出会い、拾い集めた名前もないけれど味のある硬い石たちを自在に操る扉を開けた。
また英里さんも、インドのオリッサを旅していた頃、道を教えてくれた人々にガラスビーズと紐で作ったアクセサリーをプレゼントした。
旅を通した沢山の出会いと別れ、時に孤独と戦いながら、アクセサリーの作り手というアイデンティティを手にいれた。そんな2人が出会い夫婦となり、始まった工房 Minakusiとしての旅。年を重ねた今も、昔と変わらずローカルマーケットに足を運び、土地の人々と同じ目線で街を見渡す。馴染みの店で笑顔で迎え入れられる居心地のよさ。雑踏の中に見つけるのは、どんなに貧しい生活の中でも息づく美しいもの。プリミティブの美しさへの追求は揺るぎがない。

チリを旅していた健さんは、現地で石研ぎ職人に出会い、拾い集めた名前もないけれど味のある硬い石たちを自在に操る扉を開けた。
また英里さんも、インドのオリッサを旅していた頃、道を教えてくれた人々にガラスビーズと紐で作ったアクセサリーをプレゼントした。
旅を通した沢山の出会いと別れ、時に孤独と戦いながら、アクセサリーの作り手というアイデンティティを手にいれた。そんな2人が出会い夫婦となり、始まった工房 Minakusiとしての旅。年を重ねた今も、昔と変わらずローカルマーケットに足を運び、土地の人々と同じ目線で街を見渡す。馴染みの店で笑顔で迎え入れられる居心地のよさ。雑踏の中に見つけるのは、どんなに貧しい生活の中でも息づく美しいもの。プリミティブの美しさへの追求は揺るぎがない。

第3章
仕入れの旅

第3章 仕入れの旅

インドやタイの辺境の地にあるアンティーク屋の主とは、会う度に近況報告しあったり、アンティーク談義に花が咲いたり。ルールなんてない。これまで育んできた人々との縁を辿ることが、アンティークの買付けに繋がる。アンティークの魅力。色褪せたその儚さ。今よりも貧しい道具で果てしない時間をかけて仕上げた丁寧な職人技。数多ある中、肌身で感じて選び取ったものを、これまでの知見を生かして、値踏み、交渉する。アンティークの買付けは、いわば旅の集大成だ。

第3章 仕入れの旅

「ナマステ!ケンアンドエリ!」
工房 Minakusiのアクセサリーの要ともいえる、細かなパーツを制作するインドの職人たち。彼らとは青年期から身の回りを心配したり、苦楽を共にした、今やもう兄弟のよう。職人たちにも家族があり、小さな子どもを抱えている。そんな彼らの生活の背景までもを把握して、誰の手がどの仕事に向いているか判断し、仕事を振り分け、そして厳しい目で見守るのが工房 Minakusi流。シンプルな原理の道具で、硬い水晶に忠実な穴を空けてくれる。彼の手が物語るのは仕事に律儀なその半生。
今、昔。たくさんの‘手’が工房 Minakusiを作り上げている。

「ナマステ!ケンアンドエリ!」
工房 Minakusiのアクセサリーの要ともいえる、細かなパーツを制作するインドの職人たち。彼らとは青年期から身の回りを心配したり、苦楽を共にした、今やもう兄弟のよう。職人たちにも家族があり、小さな子どもを抱えている。そんな彼らの生活の背景までもを把握して、誰の手がどの仕事に向いているか判断し、仕事を振り分け、そして厳しい目で見守るのが工房 Minakusi流。シンプルな原理の道具で、硬い水晶に忠実な穴を空けてくれる。彼の手が物語るのは仕事に律儀なその半生。
今、昔。たくさんの‘手’が工房 Minakusiを作り上げている。

第4章
旅から戻り

第4章 旅から戻り

今回の仕入れの旅で手元に集まったのは、
足を運び、手で触れ、耳を傾け吟味したアンティーク。

第4章 旅から戻り

あの熱気に満ちた小さな工房で仕上げられた小さな銀のパーツは、
これがなくては完成しない工房 Minakusiの骨のようなもの。
自分たちの審美眼で選び抜いた天然石は、どれも意思のある魅力に満ちている。

出会えて、よかった。

鈍く艶めくパーツたちと、自分の中の感覚のみが対峙する。
どう組み合わせ、どう生かすか。
旅を通して培った感覚を、今、研ぎ澄まして。蝋引き紐を引く指先に熱が篭る。

新しい持ち主に、この情熱を届けるために。

第4章 旅から戻り